Gender-affirming treatment improves mental health in transgender youth: study
カリフォルニア州スタンフォード ー 水曜日に発表された新しい論文は、性別適合治療を受けたトランスジェンダーの若者は、大人になるまで待つ人や治療を受けない人よりも精神衛生上の状態が良好であるという圧倒的な証拠を裏付けるものである。
この論文は、米国のトランスジェンダー成人27,000人を対象にした過去最大の調査の二次分析によるもので、重要な性別適合治療へのアクセスを制限しようとする全米の州議会で急浮上している反トランス法案の主な議論に対抗できる可能性を持っている。
医学雑誌「PLOS ONE」に掲載されたこの論文は、スタンフォード大学医学部で小児青年精神医学部の主任研究員を務めるジャック・ターバン医学博士が責任者を務めている。
"ホルモン療法を提供する新しいアプローチは、それらを提供しないよりも、より良い精神衛生上の結果をもたらす "と、ターバン博士は言った。
ターバン博士の研究は、二次性徴抑制剤やホルモン療法の様な性別適合治療への早期アクセスは、青少年、特に10代前半に治療を開始すると、メンタルヘルスが改善することを示唆している。
「成人したそれらの人達に尋ねたところ、過去1年間に自殺を考えたことがある人が少なかったのです」と、ターバン氏は語る。
また、アルコール依存症や違法薬物の乱用、精神疾患の診断(特別な治療が必要とされるようなもの)を受けている可能性も低い。
ターバン博士によれば、トランスジェンダーの人々が性別適合治療を受けることが精神衛生上有益であることを示す証拠はすでに存在するが、異なる年齢層が治療を受けることの有益性を調べた研究は今回が初めてであるとのことだ。
"どの年齢層も、ホルモン剤にアクセスできなかった人よりも精神衛生が良好でしたが、思春期にアクセスした人は、成人するまでアクセスできなかった人よりも精神衛生が良好でした。"と述べている。
アーカンソー州からテキサス州まで全米の州議会では、2021年に、ジェンダーアイデンティティと出生時に割り当てられた性別が一致しない若者に対する性別適合治療を制限しようとする法案が次々と提出された。
ターバン博士は、全てのトランスジェンダーや性別不合者が、ホルモン療法やその他の性別適合治療に関心がないことに注意することが重要だと強調する。
しかし、2015年の報告書で調査された数千人のトランスジェンダーのうち、ホルモン剤へのアクセスを希望した人の41%は、一度もアクセスすることができなかったという。
ターバン博士は、トランスや性別の多様な人々に医療を提供する為の訓練を受けた医師が不足していることも一因だと述べている。
彼は、この新しい報告書の調査結果が、反トランス政策論争の焦点となりがちな、性別適合治療の効果に関する誤った情報を払拭することを期待している。
トランスジェンダー法センターのStrategic Initiatives and Evaluationのシニアディレクターであるセシリア・チャン氏は、「最近私達が耳にする言説のいくつかは、特に若いトランスジェンダーに非常に危険で有害です」と語り、次の様に述べている。
トランスジェンダー活動家として長い間活動してきたチャンは、この調査が政策論争と人々の心を掴む為の戦いにおいて、組織の手腕を強化することを期待している、と。
「物事はゆっくりと動いていますが、トランスジェンダーの子どもを受け入れる家族は増えている様です。私がトランジションを開始した40年前には想像もできなかったことです」と彼女は語る。
ターバン博士も、家族の受け入れは長い道のりになるという意見に賛同している。
「トランスジェンダーの精神的な健康状態が良好であることを予測する最大の要因の1つは、家族がトランスジェンダーを受け入れているかどうかです。『何があってもあなたを愛している』と言う両親がいるだけでいいのです。『私たちはあなたのジェンダーアイデンティティを受け入れています。』『私達は、あなたが一人の人間であることを尊重します』それは精神衛生を良くするためにとても大きな役割を果たすのです。」と、ターバン博士は語る。